ここは『就職活動と会社情報』に書込みされたブラック企業の情報を紹介するペー
ジの6ページ目です。
ここまで読んでいただいた方の中には会社というものへの不信感がいっぱいになってしまった方も居るかもしれません。
でもあんまり疑いばかりは良くないですよ。
相対的に良い会社もあることを忘れないでください。
『ブラック企業のケーススタディ』を全部読んでしまった方は企業を賞賛するような本でも読んでバランスを取られる事をお勧めします(笑)
【投稿】
兵庫県姫路市の株式会社○○○○○○
残業手当はほぼ未払
月残業時間は61h以上
有給休暇はほぼ取得不可能
本当に社員を大切にしない会社です。
サービス残業は月150時間以上で週休二日8時間でタイムカードきらされます。
おかしすぎませんか。
労働監督庁に申請して裁判おこしたいです。
体調も崩しています。
どのように手続きすればいいですか
とてもひどい状態ですね。
手続きの方法は求めるものによって異なります。
労働基準監督署と民事裁判と刑事裁判は異なります。
通常は労力の少ない労働基準監督署をお勧めします。
未払い残業手当の請求はメモの効力が認められる場合があります。
『○月○日○時○分まで○○の業務で残業』などのメモを残しましょう。
労働基準監督署は警察と同様の捜査権を持っています。
タイムカードを押した後に捜査に入ってもらって就労実態を見てもらえば、会社の態度が明白になるでしょう。
賃金未払は刑事事件にできますから告訴・告発の取り下げを絡めて交渉すれば有利です。
異常な残業が証明できれば、体調の件も労災にできるかも知れません。
ただし労働基準監督署の人手不足はネックになるでしょう。
また経営がギリギリの場合は倒産もあることも考えなければなりませんから、職を失う覚悟が必要です。
【投稿】
広島市の○○○○○○○○○○○
残業手当はほぼ未払
月残業時間は61h以上
有給休暇はほぼ取得不可能
企業イメージ: 体育会系 極悪 マルチまがい 技能は得られない 詐欺的
忙しい 従業員使い捨て
求人条件相違: 仕事内容 給料 休日 労働時間 雇用期間
全て嘘求人です。
実態の給与支払いは完全歩合でパスカードを売る会社であれば、1枚売って約120
0〜1500円程度の収入。
時間帯は約2時間前からミーティングと偽り、スタッフを強制的に参加させ、解散は
早くて午後9時頃。約13時間労働(休憩ほとんど無し)
全国に広がる□□□□□□支配下の△△△△△△組織の有限、合資会社。
(最近、子ねずみ会社はグループ社名を隠している模様)
様々な求人誌、Web求人に年中無休で載せています。
【コメント】
『マルチまがい』商法は後を絶ちません。
『マルチまがい』商法で成り立つ会社の求人は良くあります。
『マルチまがい』は『マルチ』ではありません。
ってことで違法ではありません。
でも相手(客と労働者)に誤解を与えて、それによって利益を得る側面が非常に強いわけです。
(普通の商売でもある程度その側面は有るのですが、程度に差があります。)
それが社会に必要なモノなのか、モラルに反しないのかを(法律とは別に)考えるべきでしょう。
あるマルチまがいの業者が「よく勉強しーや。うちは法律に違反してないで!」と胸と張って自慢していたのを聞いたことがあります。
【投稿】
鳥取県の○○商店
残業手当はほぼ未払
月残業時間は31〜60h
有給休暇はほぼ取得不可能
求人条件相違: 仕事内容 給料 休日 労働時間
採用選考: 家族事情にこだわる 性差別有
原油高騰をもろに受ける食品を造っていました。
正社員にしてくれるという条件でバイトとして入社したのですが結局正社員にはしてもらえず給料も上がらず技術も身に
付かなかったです。
得られたことはワープアな生活と忍耐力。
販売も製造も駄目です。
最低賃金で残業代も付かず働かせられます。
絶対行くことのないよう。
【コメント】
「ワーキングプアーへの道」と「ワーキングプアーから抜け出す道」を考えてみたいと思います。
「正社員にしてくれるという条件でバイトとして入社。でも正社員になれなかった。」って類の話は良くある話です。
「ワーキングプアーへの道」としてはこのように入職時の誤解が原因になっている場合が多いと思います。
「請負業者の正社員求人に応募したら実質は派遣社員より不安定だった。」というのも同様です。
そこで経歴の価値を考えてみましょう。
経歴というものは金額にすればどの程度の価値があるのでしょう。
経歴により賃金やヤリガイに大きな差が生じていきます。
入社直後でも簡単に5万円の差(年間60万円)がつきます。
それは年を追うほど拡大して行きます。資産が複利計算で増えてゆくように・・・
経歴には少なくとも3000万円の新築の家よりは価値があるはずです。
「3000万円を先に渡してくれれば3ヵ月後に新築の家を建てます。ただし領収書も契約書も無し。」って話に乗るような人は居ないでしょう。
怪しい口約束で安易にその会社入社してしまうのは、それと同じ事を平気でしているようなものです。
経歴の価値を捨ててしまっているのです。
仕事を探す時に経歴は影響します。
例えば山一證券が倒産した時、その退職者の再就職は中小企業の倒産失業者よりは好調でした。
経歴がモノを言ったのです。
逆にワーキングプアーと呼ばれるような境遇に身を置くと人事担当者の評価は悪くなり、抜け出しにくくなります。
政府は「再チャレンジ」等と銘打って各種の政策を打っています。
でも3ヶ月とか6ヶ月の職業訓練で少々パソコンや介護が上手くなっても収入にはならないのではないでしょうか?
もしそうならそんな各種の政策に身を委ねることも経歴を捨てることと同じになるかも知れません。
あなたが真剣に自身の経歴の価値を向上させたいのなら、『入社するなら、それはあなたの経歴の価値にどのようなプラスをもたらすのか。』『職業訓練に行くなら、それはあなたの経歴の価値にどのようなプラスをもたらすのか。』会社や学校の担当者やパンフレットだけでなく、会社や学校の先輩や関連する企業の在職者にリサーチするべきです。
良いと思って評価の低い経歴を積んでしまうと、次の転職にも影響します。
わずか3ヶ月程度の遠回りが数千万円の損失になっている場合があります。
逆に経歴を向上させるよう地道に調査・考察し身を律すれば、ワーキングプアーから抜け出せる可能性は高いでしょう。
【投稿】
東京都新宿区の○○○○○○○
残業手当はほぼ未払
つまだ法律的にはまだ導入されていない裁量労働制という給料切り下げツールを駆使し、長時間労働・残業代払わない等、極悪極まりない。
・求人広告にはかなり虚偽の記載がある(年収例、社内の様子等)
・実態は多重偽装請負の派遣会社であるため、とにかく
儲かればよいという発想で人質を現場に突っ込み
その後のケアは全くしないため、ココロが壊れて
退職に追い込まれる人が多い。
・履歴書に傷が付くので絶対にお勧めできない会社
【コメント】
請負(派遣)業者(の一部?)はさまざまな手法を使って労働力から利益を搾り取ります。
・労働者の無知につけこんで裁量労働制を導入した事にして残業手当を払いません。
・法的には管理職ではないのに管理職名目にしてサービス残業を強要します。
・多重請負など雇用関係を曖昧にして安全管理や雇用責任を曖昧にします。
・『明るい』『簡単』『正社員になれる』『高給』『経験を積める』などのイメージの撒き餌で人を集めます。それは誇張または全くの嘘です。
・求人で明記した職種や給料で雇うとは限りません。その事に雇主の責任は無く「派遣先に従わざるを得ない」という言い訳が用意されています。
・雇入れ時の条件より給料を下げようとします。『能力』が基準では無く『素直』または『我慢強い』人がターゲットです。
・働く者の『仕事をがんばって認められたい』という思いに報いるのは給料ではなく、(お金の要らない)言葉だけです。
・虚偽を行っても、ニートや精神病患者や過労死を生み出しても、働く者の自己責任を主張し自身の非を認めません。
・請負(派遣)業者は責任から逃げられるように関連会社を多くつくり、雇用責任を持つ会社に財産を置きません。
・請負(派遣)業者は給料を節約しますが、強者への献金や広告費は節約しません。
※幣サイトも広告載せてるので強くはいえませんね(笑))
※これはあくまで一部の業者について言っているだけですからね。(と言っておきます(笑))
【投稿】
埼玉県の○○○○○国保組合
残業手当はほぼ未払
月残業時間は61h以上
有給休暇はほぼ取得不可能
上司は仕事をしらず遊んでいます。
典型的な天下りの法人と同じイメージです。
指図ばかりし仕事は部下任せの丸投げ状態、そして責任のみは部下にとらせます。
以前うつ病の社員を査問にかけ、自殺に追い込んでいます。
残業は月10時間として募集していますが実際は月60時間です。
残業代は600円です。
求人票は団体職員ですので応募者は殺到しますが採用されたあとは1日から1週間で退職します。
【コメント】
公益法人などの名称になっている求人には人気が出ます。
公益法人のイメージは『安定』『まったり仕事できる』『仕事のために人間性を犠牲にしなくて良い』などでしょうか?
そのイメージが当たっている場合がありますが、そのイメージが当たっている場合は滅多に求人が出ません。
退職者が出ませんから。
営利目的の零細な株式会社でもそんなイメージ通りの会社も有るんですがね。
零細な株式会社は応募者が少ないので、応募・採用のチャンスが相対的に大きいのです。
表面的な事で仕事を選ばず多くの会社をじっくり見てよりよい会社を選ぶという意識を持たないといけない好例でした。
【投稿】
山口県の○○○○○○○
入社後、入社テストがあります。互助会・共済会の加入推進!を入社社員全員やらされます。
ぞくにいうピンポン営業といわれるもの。
何人かグループになって毎日担当エリアを数十軒の家に飛び込み訪問して会員になっていただくこと!これを2ヶ月〜3ヶ月で
25件とれなければ正社員になれないといわれました。
給料は最低保証は14万。ったくこういうことは求人案内で書いておけっていいたいです。(求人案内には18万
て書いてます)
各種保険は1ヶ月目は加入すらできず。
保険の外交員ならこういうこと最初からわかることですが、求人案内にはこういうこ
と書いてすらないです。
物流や経理希望で入ってもこれを全入社社員にさせるとのこと。
こんなところこちらからお断りでした!
会員から預かったお金でどんどんビルを建ててると面接で自慢げに話してましたがそ
れ自体にも疑問を感じます。
会費を返さなくていいからできることなんでしょうね。
さらに各自が取ったお客さんは各自が管理して営業。
個人情報保護いわれてるいまどきこんないい加減な管理でいいんでしょうか。
とても優良企業とも思えないです。
【コメント】
投稿が真実なのかは分かりませんが、保険業界なので信憑性が高いように感じました。
保険って錯誤を生みやすい点では求人と同様ですね。
応募者に重要な点(基本給や職種)で会社側に有利な錯誤を与えているこの会社。
保険契約時にも同様に顧客に錯誤を与えているのではないでしょうか。
この会社で正社員になり多くの歩合を稼げるということは、おおくの客をダマしたことと表裏一体かも知れません。
でも会社は優秀な従業員を賞賛してくれるし、罪悪感を持たなくて良いように手当てしてくれるでしょう。
有名な保険会社が不当な広告や保険不払等で問題になっていますが、中小はより深刻なのかも知れません。
【投稿】
神奈川県の○○○○○○株式会社
残業手当は満額支払
月残業時間は5〜30h
有給休暇は半分程度取得可能
企業イメージ: 明るい 上意下達 ワンマン社長 和気藹々 技能が身につく 暇 遅配有 従業員使い捨て
経営悪化。
給料減額され、25日支払いを月末支払いへ変更。
それでも遅配。
おすすめしません。
【コメント】
給料遅配は経営の恥です。
遅配は倒産のかなり確実な予兆です。
稀に復活できる場合はありますが、あまり近づきたくないですね。
苦しいのを隠して求人する会社もありますので分かりにくい場合があります。
入社してすぐにその状態が判明した場合はズルズルと付き合う必要は無いでしょう。
長期在職していた会社がそのような事態になった場合は即退職するのは考え物です。
よりよい転職先が見つかった場合は退職しても良いでしょう。
実現できそうな再建計画が作成され、社内に再建に向けて動く機運が生まれるなら、倒産後に再生する場合もあります。
賃金未払いのまま倒産した場合、公的に未払賃金補償が受けられる制度もあります。
(労働時間や賃金明細などの証拠(メモも含む)をしっかり残しておきましょう)
最後まで逃げずに努力することは尊い事だと思います。
【投稿】
千葉県の○○○○○○株式会社
残業手当はほぼ未払
月残業時間は5〜30h
有給休暇はほぼ取得不可能
企業イメージ: 暗い 同族 病的 封建的 ワンマン社長 病人続出 イジメ有
求人条件相違: 仕事内容 労働時間
採用選考: 圧迫面接有 家族事情にこだわる 異常に長時間
・社長がすべての業務に指示を出すが、モラルハラスメントがひどい。
・社員は皆萎縮し、社内は衣擦れの音が聞こえるほど静まり返っている
・求人票では午前9時から勤務となっているが、内定後に8時から来るように言われる
【コメント】
『モラルハラスメント』は広義ではセクハラ・パワハラ・イジメとも重複する言葉です。
主に相手に対する(根拠の薄い)非難などで相手に必要の無い精神的ダメージを与える事を言います。
例えば営業成績の悪い社員に対して「お前は能力が無い」と決め付けるのは『モラルハラスメント』かも知れません。
(もともと見込み薄な客をその社員に与えていたなら「能力が無い」ということはありません)
『モラルハラスメント』が深刻な結果を生む事が多いのは、それから逃れることができない場合があるからです。
モラハラする側は表面的には丁寧な人であったり能力が優れている場合があります。
モラハラする側は「注意するのはその人の為」などの正当化論理も持っています。
モラハラする側は同一職場の上役であったり同一家族であったりするので逃れるのはもともと困難です。
モラハラされる側は素直であったり、波風を立てるのが嫌いな人であったりします。
モラハラが長期化すると鬱病やPTSDや脅迫神経症やマインドコントロール状態などの深刻な状態になる場合があります。
仕事においては従業員や部下・同僚のやる気や良識を失わせるような行為はよく有ります。
少々のモラルハラスメントには耐性を持たなくてはなりません。
でも大多数の社員が萎縮しているような状態なら深刻なモラルハラスメントが行われているブラック企業かも知れません。
それでも会社の収支の面では問題無い場合もあり、会社は発展して行く場合があります。
人生の多くをそんな所で過ごすのが良いのかどうかは自身で考えなければなりません。
イキイキと生きるのか、心痛の極みの中で生きるのかは、自分で決めても良いことです。
【投稿】
札幌市の○○○○株式会社
所在地(就労場所)
面接時に家族構成、緊急連絡先等、細かく記入させられる。
入社するには、身元保証人三名必要。
給料手渡し。
事務所内は、どよ〜んとした暗い雰囲気。
【コメント】
就職時に保証人をもとめる事は法で認められた正当な行為です。
身元保証に関する法律(通称「保証法」)と言います。
しかし多くの会社はその法を守っていないのが実態です。
とりわけ保証法第三条「使用者の身元保証人への報告義務」を行いません。
保証法第五条により「合理的な額を算定すべき」となっていますが請求金額は不当に高い場合があります。
また身元保証人がその事を知らないまま請求に応じて補償を行う場合があります。
多くの保証人が甘い事に味を占めたのか、補償要求を乱発して利益を得ようとする会社もあります。
また退職を防ぐためにこの事を利用する会社もあります。
(例:退職を申し出た社員に「退職されたら損害が発生する。損害分は身元保証人に請求する。」と脅す。)
経理職など大金を扱う職種であるなら事前説明が無くても、身元保証人が必要であることを想定するべきでしょう。
しかしそうでないのに、速やかにこのような重要事項を説明しないで、入社直前に「身元保証人が必要」などと言い出す会社は要注意でしょう。
この投稿のように『身元保証人が必要な会社』はモラルハラスメント・人権などの他の問題も抱えている確率が高いように感じます。
【投稿】
東京都の株式会社○○○○○○○○○○○
残業手当はほぼ未払
月残業時間はほぼ無し
有給休暇はほぼ取得不可能
企業イメージ: セクハラ多発 病的 ワンマン社長 詐欺的 従業員使い捨て
求人条件相違: 給料 休日
採用選考: 家族事情にこだわる 異常に長時間
@入社後、3ヶ月は試用期間と称し、給与は最低賃金のみ。 試用期間が終わる頃には新規採用をちらつかせ、自主退社を迫られる。 元従業員の8割は試用期間満了前に退社している。
Aワンマンで、パワーハラスメント多発。
B債務超過。 これが一番信じられない事ですが、雇用継続をちらつかせ、借金を迫る。 未だ、返済してもらえない。 その額、○千万1名、○百万2名。
C未だ返済してもらえない元事務員さんが、プロに債権回収を委託。柄の悪い方の取立てもあり、とても恐ろしい思いをした。
D採用面接の際、資産状況を知りたがるので、要注意。
【コメント】
資本主義の世界において、資金調達は企業経営者にとってとても重要な問題です。
普通の会社の場合、最大の貸し手は銀行と株主です。
でも簡単には貸して(投資して)くれませんし、口は出されますし、利子(配当)を取られます。
そこで従業員から資金調達しようという考えが生まれます。
銀行なら担保を取られた上で年利8%などとされるところを、従業員から(担保なしで)年利6%で借りれたらおいしい話です。
従業員にすれば定期預金より高い金利であれば悪く無いと思えるかも知れません。
しかしこれはジャンク債や競馬より危険な投資です。
担保も無く、預金保険もありません。
倒産すればなにも返って来ません。
最初から踏み倒すつもりの可能性も高いのです。
そのような相手から貸し金を取り戻すのはとても困難です。
もともと従業員として弱みもあります。
資金回収は職を失う事と直結します。
一流企業なら社員貯金の金利が優遇されている場合があり、むしろお勧めです。
あなたが見込んで勤めた会社の株を買って、値上がりを期待するのも悪くありません。
会社の方から「貸してくれ」「投資しないか」と言って来たら・・
【投稿】
大分県の○○新聞
企業イメージ: 殺伐 体育会系 極悪
求人条件相違: 仕事内容
採用選考: 圧迫面接有 異常に長時間
約3時間にも及ぶ圧迫面接
印刷工の募集だったはずが営業をやれと言われ断っても効果無し
一晩考えると言いやっと開放された
面接中怒鳴られる
休日や待遇面等不明、聞ける不陰気では無い
【コメント】
ちょっとブラック初心者なこの社長。
カモに逃げられちゃいましたね。
次回はブラック企業経営者としてカモに逃げられないようにうまくやるかも知れません。
要注意です。
【投稿】
株式会社○○○○○○○東京営業所
使いづらいソフトを高額で売らされます。
クレームの電話がいっぱい来ます。
営業なのに見積、電話の取次ぎなど営業事務もこなすため、必ず残業です。
詐欺的です。
やめたいといっても人手不足でやめさせてくれません。
2〜3ヶ月でほとんどやめてしまいます。
ノルマあり、無謀なノルマです。
上司が感じ悪い。
脅迫的に営業活動させられます。
精神的におかしくなります。
つぶれそうな会社です。
外回りで無謀なスケジュールを組まされるため、休憩が10分くらいしか取れないことがあります。
残業代は一切出ませんが、契約の書類では残業代有と書いてあります。
基本的に残業させないといっていながら、残業は毎日です。
なのに残業代はでません。
【コメント】
上記は日本においてはよくあるケースですね。
視点を大幅に変えてみて、法律論みたいな視点でこの『不払残業』の問題を考えてみましょう。
残業の法律は『守られない法律』です。
『守られない法律』として世界的に有名なものに、昔のアメリカの『禁酒法』がありました。
禁酒法は諸悪の根源である酒を禁止するという善意の法律でした。
しかしアメリカにおいて最も社会が混乱しアル・カポネに代表されるギャングが全盛を極めた時代は、禁酒法の時期と一致します。
『守られない法律』が公然と存在し違法行為を犯すことが多くの利益を生む場合、社会全体のモラルが大きな打撃を受ける好例です。
法が広く違反されているなら、法を改めるか、法を守らせるようにしなければなりません。
残業の法律は海外では守られている法律のようですが、日本では違反が公然と行われています。
そして日本ではそれを改める動きがとても鈍いのです。
下記は『不払残業』と同様に雇用の分野で広範に公然と違法行為が行われているものを列挙しました。
(しかもこれはほとんどの先進国でほぼ守られているようです。)
○取得できない有給休暇
○取得できない育児休業
○女性の出産退職の職場慣行
○求人内容がデタラメである問題
○職場でイジメが頻発している問題
○派遣社員の契約外業務命令・派遣社員の使い捨て
○採用選考時の性差別
○社会保険未加入
○労災隠し
・・・
これらの『守られない法律』が日本に与える影響の一部を列挙しましょう。
◎より大胆により巧妙に違法行為を犯す経営者が、より利益を得られます。
◎より法を遵守し良識を重んじる経営者は、違法行為を行う会社に競争で負けます。
◎違法行為の結果であっても、逮捕されずに利益を出せば賞賛され、さらにその行動はエスカレートします。
◎同業他社が公然と違法行為で利益を上げれば、同業他社の経営者も違法が正当であると強弁するようになってきます。
◎違法行為が広範に行われていれば、彼らは政治やマスコミや世論にも影響力を行使するようになります。
◎違法行為が広範に行われていれば、行政が取り締まると経営者全員を裁判にかけるような事になり、対処困難です。
◎違法行為が広範に行われ定着すれば、労働者側も既得権益を失う場合があり、さらに対処困難です。
◎ある法を守らなくても良ければ、「他の法も守らなくても良い」と考えるのが普通です。
これらがさらに波及して日本に多くの害悪をもたらしていると私は思いますがいかがでしょうか?